楽しみな若手の活躍 第68回全日本選手権 決勝観戦レポート その2

その1はこちら

存在感を増す大学生

この大会では、大学生、さらには高校生の活躍が目立ちました。

前日の予選3位だった日体大の神本 雄也は最終種目の鉄棒のコールマンで落下してしまい、順位を大きく落としてしまいました。
それまではミスも少なくいい内容だったので、残念でしたね。

得意の平行棒は、倒立の姿勢が美しく、静止時のおさまりがすごくいいです。
体の強さも感じられ、この大会では安定感も抜群だったので、鉄棒の落下が悔やまれますね。

第1グループに入っていた同じく日体大の武田 一志は、終始キレのある演技で、最終的に4位となりました。

今後加藤、野々村のライバルになる選手たちだと思います。 Continue reading “楽しみな若手の活躍 第68回全日本選手権 決勝観戦レポート その2”

まだまだ高い内村の壁 第68回全日本選手権 決勝観戦レポート その1

先々週開催された、全日本選手権の決勝の感想を。

結果はこちらです。
>>2014全日本個人総合男子結果

上位3名は以下の通りです。

1:内村 航平 181.200
2:野々村 笙吾 179.550
3:加藤 凌平 177.350

 

まだまだ高い壁として存在する内村

やはり内村は強かったですね。

肩の痛みがあるということで、ゆかの着地が少しずつ動いたり、跳馬の着地で手をつくなど、らしくないミスがいくつかありましたが、
それでも2位の野々村に1.65の差をつけての優勝となりました。

さすがに鉄棒の降りはフェドルチェンコではなかったですが、前日とほぼ同じ構成で、しかもあん馬と鉄棒に関しては点数を上げてきているので、本当に理屈が通用しません。

調子が悪いことで、逆にそのすごさが改めて浮き彫りになるという、なんともすごい選手です。

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けがをしても強い内村と安定感を増した野々村 第68回全日本選手権 予選結果

第68回全日本選手権の予選が終わりました。
いよいよ本格的にシーズン開幕です!

まず、今大会の概要をおさらいします。

【大会概要】
個人日本一を決定する大会。また、第45回世界体操競技選手権大会と第17回アジア競技大会の第二次選考競技会を兼ねている。
今回、男子と女子の予選の日程を分け、金曜日から競技開催。土曜日は、男子初の試みとなる、男子個人予選に出場しない選手のために7月の全日本種目別予選に出場するための「トライアル」を実施する。
全日本個人総合の順位は、男子が今大会2日間の成績合計で、女子が今大会2日目のみの成績で決定。
第53回NHK杯(6月7~8日・代々木第一)へは今大会2日目に出場した男子36名、女子24名が進出する。。

引用元: 第68回全日本体操競技選手権大会 – 日本体操協会 | Japan Gymnastics Association.

まとめると、

  • 世界選手権の予選を兼ねているので、出場を狙う選手はここで良い成績を残すことが必要
  • 男子は決勝には上位36名が進むことになっていて、その36名がそのままNHK杯にも進む
  • 予選と決勝の合計で順位を決めるので、各選手は予選から得点を狙っていく展開になる

ということですね。

それを踏まえて、予選の結果はこちらです。

第68回全日本体操個人総合予選結果

1位 内村航平 90.900
2位 野々村 笙吾  90.350
3位 神本 雄也  88.600

加藤 凌平は88.550で4位。
白井 健三は86.150で20位となっています。

世界選手権あん馬の金メダリスト亀山 耕平は、そのあん馬で落下。
鉄棒でも落下があり、81.000で59位となり、決勝には進めませんでした。

亀山の場合は、種目別枠での出場を狙うことになるので、本番は7月の種目別選手権になると思います。

野々村は平均が15.058という抜群の安定感。
オールラウンダーとして、着実に進歩していますね。

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