世界体操2011: 男子個人総合決勝 無敵の王者と同い年のライバル

種目別決勝も終わり、世界体操2011が終わってしまいました。
すでにかなり前のことのようですが、男子個人総合決勝を会場で観戦したので、その感想など。

■素晴らしかった会場の雰囲気
団体の決勝はものすごく緊迫した空気で、日本チームの演技を会場中が緊張して見守るという感じでしたが、個人総合はどの選手でもよい演技が出れば歓声が上がり、演技終了時には惜しみない拍手が送られていて、とてもよい雰囲気でした。

この日のポイントは何と言っても内村が3連覇を達成できるか。
そして山室がメダルを取れるか。
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世界体操2011:男子団体決勝 何かが欠けていた日本。再認識させられた中国の強さ。 

男子団体決勝が終わりました。
すでに多くの報道でご存知の方も多いと思いますが、日本は中国と2.068点差の銀メダル。

今回会場(アリーナ席の最前列!)で観戦したので、会場で気づいたことなど交えつつ。

前半の床から4種目目の跳馬までの流れはほぼ理想通り。
会場は完全なホーム状態で、日本選手の演技には大きな歓声と拍手が送られていました。
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世界体操2011 男子予選:不調のエースと、影のMVP

男子の予選がついに始まりました。

今回の世界体操で33年ぶりの金メダルを目指す日本としては、決勝を休憩が多い有利なローテーションで回るために、1位をとることが優先最課題となっています。
最大のライバル中国は明日の演技なので、高得点を叩き出して、少しでもプレッシャーをかけたいところ。

しかし、世界大会の重圧なのか、開催国のチャンピオンとして広報活動をたくさんこなしたせいなのか、内村の表情に覇気がないように感じられて気になっていました。
そして案の定というか予想外のアクシデントがいくつも起きました。
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世界体操2011 見どころ(個人総合決勝)

■個人総合決勝(女子10/13 男子10/14)
これは内村の3連覇を期待しましょう。
というか、もはやどのぐらい差をつけて勝ってくれるのかというぐらいだと思います。
それほど今の内村は充実していますよね。

まず間違いなく第一ローテーションに入ってくると思うので、得意の床でまず高得点を出して波に乗り、北京オリンピックでの落下で苦手だと思われているけど実は得意というあん馬で差を広げ、つり輪で順位をキープ。

ヨー2を跳ぶ跳馬と平行棒でさらに点差を広げ、鉄棒で着地を決めて優勝!
という流れが見たいですね。

上位争いは、ドイツのフィリップ・ボイ、アメリカのジョナサン・ホートン、中国ルー・ポウあたりでしょうか。

田中和仁も出来次第で上位に食い込んでくるのではと思います。

女子は鶴見に期待したいです。
2009年の個人総合で3位に入っていますし、昨年はスランプ気味でしたが、今年は安定感もかなりあるので、地の利を生かして上位入賞を狙ってほしいですね。

世界体操2011 見どころ(団体決勝)

■団体決勝(女子10/11 男子10/12)
団体決勝はなんといっても男子が金メダルを取れるかどうかでしょう!
最大のライバルはやはり中国。

先日のジャパンカップの個人総合で、内村に次いで銀メダルを獲得した廖秋華
、つり輪の名手陳一氷など、やはり強いチームです。

ただし、北京オリンピックでは7.250あった点差が、昨年の世界選手権では1.228まで縮まって来ています。
昨年の世界選手権も、最後にミスがいくつか出たところがあったので、そこをしっかり修正できれば金メダルも取れるはずです。

特に田中和仁は、昨年の世界選手権の最後の鉄棒で落下してしまい、試合後のインタビューでも涙を浮かべていましたから、今年はリベンジに燃えていると思います。

まして今回は地元での開催なので、慣れた環境と慣れた器具でできる日本にはアドバンテージがあるはず。
サッカーでいうところのホームゲームです。

体操競技は基本的に静かに観戦するものなので、サッカーのサポーターほどあからさまに相手チームにプレッシャーをかけることはないですが、何らかのプレッシャーはかけていきたいと思っています(笑)。

日本はE得点で勝負なので、とにかくミスをしないこと!これに尽きると思います。
それぞれがミスの無い演技をすれば、結果はおのずとついてくるはず。

絶対に金メダルを獲ってほしいです!

女子は北京オリンピックで5位、昨年の世界選手権でも5位なので、4強に割って入ることができるかが見所ですね。
難度ではやはりかなわない部分もあるので、とにかくミスをしないでE得点を伸ばすことで、4位以内も見えてくると思っています。

男子団体決勝は会場で観戦します(もちろんアリーナ席)
打倒中国!

世界体操2011 見どころ(予選)

しばらく更新が滞って申し訳ありません。

世界体操に向けて、すでに来日したチームもちらほらとあって、いよいよ大会ムードが高まってきましたね。
当ブログでもこれから大会に向けて、記事をいろいろUPしていきたいと思います。

予選の見所から。

■予選(女子10/7、8 男子10/9、10)
今回の世界体操の予選は、ロンドンオリンピックの予選も兼ねていて、
団体総合予選上位8カ国が決勝に進み、さらにオリンピック団体の出場権が与えられます。

(残り4カ国は2012年の1月にロンドンで行われるプレオリンピックにて、団体予選9~16位の国の中から決定)

つまり、世界体操の団体の予選を突破すれば、そのままオリンピックの出場枠を獲得できることになります。

男子は優勝を狙う位置にいるので、予選突破はまず間違いないと思います。
それよりも通過の順位がポイントです。

予選の順位で決勝の競技のローテーションが決まるのですが、1位で通過したほうが、演技の間の休みが多くなります。

疲労がたまるとミスも出やすくなるので、決勝を少しでも有利に戦うために、休みが多くなる1位で通過したいところです。
女子はまさに当落線上ですね。

アメリカ、中国、ロシア、ルーマニアの4強が飛びぬけいて、5位以下はほとんど差がなく、その日の出来で順位が入れ替わるような状況なので、ミスのない演技を徹底すれば、突破の可能性は十分あると見ています。

オリンピックの出場権がかかっているということで、各国とも本気を出してくるはずなので、この世界体操の予選は一つの大きな見所だと思います。

まずは予選突破とオリンピック出場を決めて、その後の決勝に弾みをつけたいですね。

世界体操2011 エントリー情報

世界体操2011のエントリー情報がFIGのサイトで公開されました。

43rd FIG Artistic Gymnastics World Championships (JPN)
7-16 October 2011 Nominative Registrations

参加選手と、コーチなどのスタッフのエントリー情報がまとまっています。

PDFで19ページの資料です。

とにかく全員の名前が載っているので、見づらいですが、参加選手がはっきりするので、じっくりと見たいと思います。

日本のライバルになるであろう、中国、ドイツ、アメリカあたりはつい一生懸命見てしまいますね。

フィリップ・ボイ、ハンビュヘン、スーガイなどなど、注目選手は今後紹介していきたいと思います。

こういうものが出てくると、いよいよという気がしますね!

世界体操に2500人招待

東京都スポーツ振興局が、体操世界選手権に約2500人を招待すると発表しました。

スポーツナビ | その他 | 体操 | ニュース|世界体操に2500人招待.

なかなか太っ腹な企画ですね。

自分もうチケットを買ってしまったので、関係ありませんが、チケットを買っていない方で、

”体操はちょっと興味あるけど、お金払って見に行くのはちょっと・・・”

という方は、こういうチャンスに見に行ってみてはいかがでしょうか。

生で観戦する体操は、テレビで見るのとは迫力が全然違いますよ!

塚原 世界選手権豪州代表候補に

塚原が世界選手権の豪州代表候補に選出されました。

スポーツナビ | その他 | 体操 | ニュース|34歳塚原、豪州代表候補 五輪予選の体操世界選手権.

世界選手権の選手登録の期日が9月2日で、それまでに国籍を変更することが条件だそうです。

塚原は全日本選手権4連覇、1999年の世界選手権個人総合で2位など、日本のエースとして活躍した選手で、そのぐらいの選手がなお現役でオリンピック出場を目標にしてがんばっている姿は、アスリートとしてのひとつの選択だと思います。

ピークを超えた選手というのは、自分の理想と現実のギャップに苦しみ、そこで引退を選択するケースが多いものです。

冨田洋之なんかはまさにそうで、「感覚が崩れていく前に引退を決めた」と語っていました。

塚原も現在34歳という年齢で、おそらく全盛期とのギャップは感じていると思われます。

それでもなお、現役にこだわり、挑戦を続ける姿は、サッカー界のカズこと三浦知良選手とダブる部分があります。

世界のトップで戦ってきた経験というものは、とても貴重なもので、それを”選手として”若い世代に伝えるということは塚原にしかできないことなのかもしれません。

そういった意味でも、貴重な存在である塚原には、行けるところまで現役にこだわってほしいと思います。

そして豪州代表として世界選手権に出場できたら、日本選手と同じぐらいの声援を送りたいと思います。

体操世界選手権2011の東京での開催がほぼ決定

体操世界選手権2011の東京での開催がほぼ決定。

スポーツナビ | その他 | 体操 | ニュース|東京開催、承認へ=「風評被害」一丸で食い止め―体操.

International Gymnast Magazine Online – FIG EC Votes to Keep 2011 Worlds in Tokyo

東日本大震災と、その後の福島原発の事故の影響で、開催地の変更も検討されていた世界体操選手権ですが、開催地をを変えるには科学的根拠が乏しいということで、国際体操連盟(FIG)の評議員会(21、22日)でそのまま東京で開催することが決まったようです。

ロシアが代替開催地に名乗りを上げたことで危機感が強まり、日本体操協会関係者に加えて、文部科学省の関係者らも同行したとのことなので、その努力が報われた形です。

これは一安心ですね。

また、ドイツのハンビュヘンが、先週日本のKONAMIに練習に来ていたらしく(ちょくちょく来ているらしい)、開催地となる東京体育館と、練習場所となる代々木第一体育館に足を運び、安全面で問題がないことを発言しています。

ただ、ヨーロッパとロシアの体操協会が選手の派遣に慎重になっているようです。

世界選手権はロンドンオリンピックの予選も兼ねているで、もし、ヨーロッパ、ロシアの選手が不参加となった場合、ロンドンオリンピックもそれらの選手が不在ということになります。

それはあまりにもさびしいので、そうならないように願うばかりです。

まあ、ヨーロッパ、ロシア勢がいてもいなくても、個人総合では内村が金メダルだと思いますけどね!!