世界選手権代表に種目別のスペシャリストを選抜するという意向の元、例年は秋だった種目別選手権を、6月に開催するという初の試みの大会でした。
派遣標準得点が設定され、その得点に達したうえで優勝すれば代表決定となるので、各選手がその基準点に合わせた高難度の演技構成にしてくることに期待していました。
会場は世界選手権東京大会の会場でもあった、東京体育館。
ここは見やすくて好きです。
まず結果はこちら
第67回全日本体操種目別選手権(トランポリン代表決定)情報 | 日本体操協会公式ブログ | スポーツナビ+.
種目ごとの感想など。
●ゆか
ゆかの派遣標準得点は、15.900。
ロンドン5輪の金メダルのZOU Kai の得点が15.933なので、これと争える構成を求めるということですね。
この種目での注目選手は、何といっても高校生の白井健三。
白井は1か所着地がはずんだところがあったものの、最後の4回ひねりもうまくまとめて、D得点7.3というすばらしい演技構成で15.900。
標準派遣記録に達したので、これで代表決定となりました。
16歳での世界選手権代表は、史上最年少とのことです。
ひねりのうまさもそうですが、この1発勝負に合わせられるメンタルの強さは強みですね。
しかも1週間前にぎっくり腰をやっていたそうです
万全の体調だったらもっといけそう・・・。
世界を驚かせてくれるのが楽しみです。
●あん馬
あん馬は、難度を上げた構成でミスが出る選手が多い中、田中和仁、中島の2人が流れもよく素晴らしい実施。
そんな中、6番目の演技者の長谷川が、G難度のブスナリを含むかなり独創的な構成を通し切り、15.250でトップに。
派手な演技構成に会場もわきました。
演技後には、カメラに向かってヒーローのようなキメポーズ。
あそこまでキャラクターのたった選手もなかなかいないので、面白い存在ですね。
最終演技者、あん馬のスペシャリスト亀山は、途中まで貫録のある素晴らしい実施でしたが、降り技直前に痛恨の落下。
結果、長谷川が初優勝となりました。
●つり輪
この種目は岡村、山室のつり輪スペシャリスト同士のライバル対決がみどころでした。
岡村は、力技の一つ一つが美しく、素晴らしい実施で15.250。
特に中水平は本当に地面と並行でした。
山室も力強い演技でしたが、後半ややブレる場面がありました。
降り技で伸身の新月面にチャレンジしてきましたが着地が乱れ、得点が伸びず15.100。
岡村の2連覇となりました。
つり輪はあまりミスが出ない種目なので、力技の見せ方と、着地で差が出ますね。
後半3種目は後編で。