かなり遅くなってしまいましたが、種目別選手権の後編です。
■跳馬(派遣標準得点15.400)
跳馬は跳躍から着地の一瞬で結果が出るので、見ていてわかりやすい種目です。
さらに種目別の場合は、各選手が大技にチャレンジしてくるので、とても見応えがありますね。
この種目の優勝候補は跳馬のスペシャリストの斎藤。
その斎藤は、1本目にヨー2、2本目にロペスを跳びましたが、どちらも着地が乱れ、ラインオーバーなどミスが出てしまいました。
優勝は早稲田の小倉。
斎藤と同じ、ヨー2とロペスですが、1本目にロペスを跳んでいました。
自分が観戦していた席の前に、小倉の出身校である習志野高校の選手が座っていて、小倉に大きな声援を送っていました。
優勝が決まった時も、かなり喜んでいたのが印象的でした。
■平行棒(派遣標準得点15.900)
平行棒では、田中佑典がD得点をかなり上げた構成で、派遣標準得点を狙うと宣言していたので、注目していましたが、マクーツで足をぶつけるミスが出て、シャルロから次に技につなげるところで、降りてしまいました。
シャルロからヒーリーにつなげるということだったので、見てみたかったですね。
残念。
そして、平行棒のスペシャリスト、田中和仁は、下りの前の車輪で少し乱れてしまい、その影響で着地で着地が乱れ、思い切り後ろに転倒となってしまいました。
演技の流れ自体は良かっただけに、もったいなかったですね。
結果、優勝は昨年に続き小林(15.550)の2連覇となりました。
小林は、技を多く入れた演技構成ですが、一つ一つが正確な実施でした。
年齢もかなりベテランの域になってきましたが、どの種目でも上位に入ってくる安定感はさすがです。
■鉄棒(派遣標準得点16.300)
鉄棒では、植松がコールマン~コバチ~ゲイロード2の3連続を入れて、派遣標準得点を狙うといわれていました。
ウォーミングアップスペースに出てきたときから見ていたんですが、そこではアドラーひねり~ヤマワキの確認を何度もしていました。
実際の演技では、コールマン~コバチまでは行ったのですが、かなり乱れて、ゲイロード2には続けられませんでした。
何度も確認していたヤマワキの部分は少し強引な実施になっていたので、本人としても気になっていたのでしょう。
結果は16.050で優勝。
おしくも派遣標準得点の16.300には届きませんでした。
各選手ともに、派遣標準得点を意識した攻めの演技が見れて、面白かったですね。
■世界選手権の代表決定
種目別選手権の結果を受けて、世界選手権の代表が決まりました。
第44回世界体操選手権、第6回東アジア大会日本代表・男女代表選手 | 日本体操協会公式ブログ | スポーツナビ+.
内村航平(コナミ)/内定
加藤凌平(順天堂大学)/NHK杯優勝
白井健三(岸根高校)/ゆか種目別優勝(派遣標準得点クリア)
田中和仁(徳洲会体操クラブ)/種目別ポイント
山室光史(コナミ)/種目別ポイント
亀山耕平(徳洲会体操クラブ)/種目別ポイント【補欠】野々村笙吾(順天堂大学)/NHK杯個人総合順位
派遣標準得点をクリアしたのは、白井健三一人。
末恐ろしい高校生です。
残りの3人は、田中和仁が平行棒、山室がつり輪、亀山があん馬で稼いだポイントで決まりました。
6人中4人(内村、加藤、田中和仁、山室)が、ロンドン五輪出場選手というのは、やはり力があるという証拠だと思いますが、新顔の白井、亀山にはそれぞれ、ゆか、あん馬のスペシャリストとしての活躍
を期待したいですね。
特に白井は、今回倒立をぬかした演技構成になっていたので、それも含めて実施をしっかりまとめられれば、金メダルもあり得ます。
楽しみです!