女子の五輪代表は世界選手権と同じ顔ぶれ -第51回NHK杯決勝 女子編-

女子の代表も決まりました。

【女子】
田中理恵(日本体育大学研究員)
美濃部ゆう(朝日生命)
寺本明日香(レジックスポーツ)
鶴見虹子(日本体育大学)
新竹優子(羽衣国際大学)

女子の選考結果はこちら

女子の選考方式は、全日本選手権の2日間と、NHK杯の2日間の合計得点の上位5名を選出するというシンプルなもの。

全日本選手権から好調をキープしていた田中理恵が抜群の安定感でNHK杯も制し、2位の美濃部に7.500という大差をつけて代表を決めました。

しかし2位以下は、種目が進むごとに順位が入れ替わる混戦で、代表ラインの5位争いは本当に最後まで目が離せませんでした。

■明暗を分けた平均台

この日は諸事情で会場についたのがちょうど第3ローテで、グループ1が第3ローテの平均台の演技に入るところでした。

この時点で、

2位:寺本
3位:笹田
4位:美濃部
5位:鶴見
6位:新竹

という順位。

この平均台で緊張からか各選手に細かなミスが出る中、美濃部が会心の演技で14.900と、この日トップの得点をたたき出して2位に浮上。
笹田が台に手をつく大きなミス。6位に後退しました。

そして最終種目のゆかの演技に入る時点で、

5位:新竹 201.600
6位:笹田 201.400

差は0.200。

前日のゆかの得点では新竹12.900、笹田13.700と笹田が0.800上回っていたので、同じ内容であれば笹田の逆転も可能という状況でした。

ここでオリンピック、世界選手権と経験も豊富な新竹がメンタルの強さを見せ、ほぼミスのない演技で13.450。

笹田は13.650を上回る得点を出せば逆転という状況になりました。

演技順5番目だった笹田には、待っている間にものすごくプレッシャーがかかったと思います。

「昨日と同じようにやれば」という気持ちだったと思いますが、こういった局面で「普段通りにやる」というのはとてつもなく難しいことですね。

結果、ラインオーバーのミスなどがあり、13.250と前日より得点を下げてしまい、母娘の悲願であったオリンピック出場はかないませんでした。

 

■世界選手権とほぼ同じ顔ぶれ

鶴見は手首の故障から調整が遅れていましたが、やはり地力のある選手なので、しっかりと代表に入ってきました。
もともと持っていた華麗な演技にプラスして、抜群の安定感を手に入れた田中とダブルエースという形になると思います。

結果として今回の5人は、昨年の世界選手権に出場した選手たちとなりました。
鶴見、新竹、美濃部は北京五輪の経験もあります。

この”経験”というのは大きな武器ですし、世界大会を戦い抜いてきたチームには結束力もあるでしょう。

年齢的にも最年長の田中理恵が24歳で、最年少の寺本は16歳とバランスがよさそうです。

団体で北京の5位を上回る結果を期待したいですね!

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